本作『異世界で土地を買って農場を作ろう』は、
作画:細雪純先生、原作:岡沢六十四先生、キャラクター原案:村上ゆいち先生による異世界転生漫画です。
目次
あらすじ
ごく普通の会社員をしていた糸波紀男(ギダン)は、通勤中に突如異世界へ召喚されます。召喚先ではギダン以外にも召喚された人がおり、王様から勇者として歓迎されました。しかしギダンには所持スキルがなく、元の世界へ帰して欲しいとお願いしますが無理だったため、僻地でも良いからそこでのんびり暮らさせて欲しいとお願いすると、王様は認めてくれました。
ギダンに与えられたのは王国の領土でもない土地で、前人未到の荒れ地。スキルがないために、体よく厄介払いされたギダンですが、実は神から手にした道具を十全に操れる「至高の担い手」というギフトを送られていました。
そう、ギフトはスキルの域を超えたシロモノであった為、スキルなしと判定されただけ。こうしてギダンは「至高の担い手」によって僻地を開拓していき、後に様々な種が集う聖域とも呼ばれる見事な開拓地を作り上げていくのでした。
登場人物紹介
ギダン(糸波紀男)
現実世界での名前は糸波紀男という、社畜生活を送るサラリーマンでした。通勤中にいきなり異世界へ勇者として強制的に召喚されたものの、スキルがありませんでした。ギダンは勇者として役に立てないので、荒れ地でもいいからそこで暮らさせて欲しいと王様にお願い。王様はこれで厄介払いが出来ると考え、自身の領土でもない荒れ地をギダンに購入させます。
ギダンに与えられたのは人の手が入っていない土地でしたが、神から与えられたギフト「至高の担い手」によって見事に開拓。こうして生活出来るだけの地盤が整い、開拓が進むにつれて人魚・リッチ・ドラゴン・魔族等、様々な人種と関わっていくことになります。
性格は温厚で、平和的主義。自身のギフトに奢ることもなく、まさに聖者の名にふさわしい人物です。
プラティ
人魚族のお姫様で、薬学魔法に特化した魔女。政略結婚をされそうになり、人魚族から家出をします。家出後、危ない所だったのをギダンによって救われました。
最初は人魚族から家出をしてきたという経緯もあり、ギダンを体の良い隠れ蓑的な感じで考えていました。しかし一緒に暮らすうちにギダンの能力や人柄に惚れ、ギダンとはラブラブに。
ギダンの開拓した農場をより豊かにする為、他の魔女達も仲間に引き入れて農場を活性化させていきます。
ヴィール
農場近くのダンジョンに住むグリンツェルドラゴン(皇女竜)。
竜の王になるための試練をクリアする為に聖剣を探し求めていたものの、その所持者がノーライフキングであった為に聖剣を奪えない状態でした。聖剣の所有者がギダンになると、農場を襲撃。しかし見事返り討ちにあい、以降はダンジョンで暮らしながら、ギダンの作る美味しい料理目当てに農場を何度も訪れます。
ドラゴンながらも人化の法を使って人間の姿になる事ができ、ギダンハーレムの一人となりました。
ノーライフキングの先生
ギダンの農場近辺にあるダンジョン主。世界二大最悪の1つとして数えられており、ノーライフキングの中でも上位の強さを持ちます。
ギダンの潜在能力には一目で気付き、その時に聖剣を譲渡。以降はギダンの良き相談相手になっています。
アロワナ王子
人魚国の第一王子でプラティの兄。
家出したプラティを探している最中にギダンと知り合い、プラティを巡って争った事もあります。
内情を知るとプラティとギダンの仲を認め、二人の良き理解者として農場に関わっています。
見どころ – 好きなシーン
ギダンの農場で働くオークとゴブリン達が自我に目覚め、オークリーダーをオークボ、ゴブリンリーダーをゴブ吉と名付けたぐらいの開拓シーンが好きです。
いくらギダンに至高の担い手というギフトがあるとはいえ、人力だと開拓速度に限界があります。この至高の担い手スキルがオークやゴブリン達に良い影響を与え、普通のモンスターとは違った存在へ進化。結果開拓速度は飛躍的に増し、みるみる農場が発展していきます。
ギダンを主と仰ぐだけでなく、自我に目覚めただけあって普通に会話もできるように。それまで人的資源の少なさでどうにもならなかったことが出来るようになっていく事にワクワク感を覚えますし、大好きです。
見どころ – 関係性、ここに注目!
師弟的な関係性となりますが、ギダンとノーライフキングの先生の関係性が好きです。
作中の殆どの人はギダンを見ても、一目でギダンの能力に気付く事は出来ませんでした。ギダンは成人してはいるものの幼さの残る風貌ですし、頼りなさを感じるのでしょう。侮る人が殆どでした。
でもノーライフキングの先生は違ったんですよね。ギダン本人ですら、まだこちらの世界へ来たばかりなので自身の能力を十分に理解していません。でもノーライフキングの先生はギダンの凄さに気づき、自身が所持していた聖剣を譲渡までしています。
一方ギダンの方もノーライフキングの先生をアンデットと恐れる事もなく、知識豊かな人生の先輩だと尊敬の念を持って接します。この二人の師弟関係的な間柄が凄く好きです。
ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!