本作『そうだ、売国しよう~天才王子の赤字国家再生術~』は、
漫画:えむだ先生、原作:鳥羽徹先生、構成:栗元健太郎先生、キャラクター原案:ファルまろ先生による異世界転生漫画です。
目次
あらすじ
ナトラ王国という弱小国家の王で、名君と知られる「オーウェン」が病に倒れてしまい、急遽時代を担う天才王子として、家臣にも国民にも愛されている「ウェイン・サレマ・アルバレスト」が摂政として国の政治を任されます。彼は天才的な発想をもって国政を行い、国の価値を上げていき、売国して楽をしようと画策します。
ナトラは北の弱小国家で、軍事力はもちろん資源も乏しく、改善しようにもとてもむずかしい状況でしたが、ウェインが国を売るべく画策したことが、周りの勘違いも相まって全て失敗(政治上は成功)してしまいます。そのことが発端で色々な騒動に巻き込まれていきます…。
登場人物紹介
ウェイン・サレマ・アルバレスト
弱小国家ナトラの王子です。民からも家臣からも非常に慕われています。容姿端麗(イケメン)、帝国に留学していた頃の成績は主席で、とても優秀でした。しかし本来は怠け者な性格をしており、国の価値を上げて売って、悠々自適で楽な生活を送ろうと画策しています。
ニニムのことは信頼し、気を許しており、自身が怠け者である様を隠そうとしていません。表裏があり、そこがまた魅力的な主人公になっています。
基本的な性格は温厚で優しいのですが、ニニムを差別や侮辱された時には激昂したりと、二面性が際立つキャラになっています。激昂した時は非常に冷徹で、一国の王であっても殺めてしまうこともあります。
ニニム・ラーレイ
フラム人と呼ばれる種族です。主人公ウェインの幼馴染であり、補佐を努めています。現代でいう秘書に近い位置づけです。見た目は白い髪に赤い目で、非常に美しいスレンダー美人です。
ウェインの裏の性格を知る数少ないキャラであり、常にウェインのことを気にかけています。非常に優秀なキャラで、容姿はもちろん、知識も豊富で戦闘にも長けています。その能力を活かし、ウェインを補佐する傍らで、それ以上の情を見せていくなど魅力的なキャラクターです。
フラーニャ・エルク・アルバレスト
ウェインの妹です。ナトラ王国の王女で、ウェインをすごく慕っています。というよりほとんどブラコンです。性格は基本的には兄と同じく温厚ではありますが、若干お転婆だったり頑固なところがあり
、その二面性も兄同様に備えているようです。また、兄同様ニニムを非常に信頼して慕っています。
登場当初は幼く、たどたどしいところもあったのですが、話が進むにつれて成長していき、ウェインが驚くような才能を発揮するシーンがいくつかあります。
ハルガ
ナトラ王国の将軍です。見た目は初老で、武人の出で立ちをしています。性格は温厚ですが、戦場では冷徹で、指揮においても戦闘においても非常に優秀なキャラクターです。
ナトラ王国への忠義が厚く、父王同様に王子ウェインを信頼しています。
ロウェルミナ・アースワルド
帝国の第二王女です。ウェインの帝国留学時代の同級生で悪友の一人であり、非常に優秀です。性格は男勝りで策略家な面もあり、帝国初の女王の座につこうと画策しています。
ウェインを尊敬していますが、慕っている描写は少なく、ヒロインと呼んでいいのか微妙なキャラクターです。
見どころ – 好きなシーン
フラーニャが商都ミールタースにて成長していくシーンです。
色々な騒動の処理で疲れている兄を助けるために、ニニムと共に帝国の会談が行われる商都ミールタースに赴きます。その街で商人たちの色々な話を議事堂で聞き、吸収していきます。ニニムの助けがありつつも、今まで守られるだけだった彼女が、ウェインが驚くほどに成長します。
ウェインが困っているところを助けるシーンが非常に印象的で、フラーニャの成長が伺えるフラーニャ好きにはたまらないシーンでした。
見どころ – 関係性、ここに注目!
ニニムとフラーニャのウェイン大好きカップリングです。フラーニャはニニムを信頼し、気を許しており、そんなフラーニャをニニムも妹のように思っています。
幼馴染で、摂政と補佐の関係にあるニニムとウェインを、フラーニャが結婚させようと画策するところなどほっこりします。自分の大好きな二人が結ばれてくれればいいと思っているようですが、なかなか政治的にもそういうわけには行かず、四苦八苦しているところが印象的です。
ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!