『現実主義勇者の王国再建記』~ あらすじ・キャラ・見どころ紹介!

本作『現実主義勇者の王国再建記』は、
漫画:上田悟司先生、原作:どぜう丸先生、キャラクター原案:冬ゆき先生による異世界転生漫画です。

あらすじ

 身寄りのない相馬一也が、異世界に勇者として転移し、活躍していく物語です。転移した先はエルフリーデン王国という衰退していく国家でした。勇者が召喚されたのは、魔物や魔族に苦しめられていた人間たちの旗印であったグラン・ケイオス帝国が、勇者召喚か支援金の提供を王国に求めたためでした。衰退している王国に支援金を支払う余裕はなく、勇者を呼び出したのです。

 相馬は帝国に引き渡されることを恐れ、王様に様々な資金捻出策を提案します。提案を受けた王様は、なんと王位を相馬に譲位してしまうのです。「現実主義者の王国再建記」は、王位を譲り受けた相馬が有能な部下と様々な策を用いて、王国を再建していく物語です。

登場人物紹介

相馬 一也

 現代日本の平凡な大学生でした。相馬の両親はすでに死亡しており、祖父母と共に暮らしていましたが、そんな祖父母も亡くなってしまいます。そのような境遇にいる相馬は、家族に強いあこがれを抱くことになります。王国で王として活躍するうちに何人かの女性と結婚し、家族を守るためにより一層奮起して王国を発展させていきます。

 勇者として召喚された相馬ですが、勇者と聞いて思い浮かべるような強力な戦闘力は持っていません。そんな相馬にできることは人を頼ることです。人を頼ることは一見格好悪く見えますが、彼にとって最も大事なことは王国を発展させ、家族を守ることです。目的を達成させるためにプライドを持たず、最善を尽くす姿がこの主人公の魅力と言えると思います。

リーシア・エルフリーデン

 この作品のヒロインで、相馬に譲位したアルベルト王の娘でもあります。強気な性格で、軍人としての立場も持っていました。

 アルベルト王は、相馬が王位を持つことに正当性を持たせるために、リーシアと婚姻させます。自分が知らぬ間に婚姻を決定されて不満を持っていた彼女でしたが、相馬と過ごすうちに人柄や有能さに惹かれていきます。

 相馬と一緒に国を率いて、相馬を支えていく覚悟を持っているのが、このキャラクターとしての魅力ではないかと思います。

ハクヤ

 宰相として、相馬を支えています。彼は平民であり、政治にも興味を持っていませんでしたが、相馬の人柄や能力を認め、相馬に仕えることになりました。

 相馬は「唯才令」という号令で王国中から有能な人材を集め、ハクヤと出会うことになりました。才能を持つ者を容姿や家柄で判断せず、能力のみを重視する相馬の姿を実際に見ることで、王のために力を使うことを決めました。

 知識が豊富で、本を読むのが好きなのが特徴です。王国を発展させるのに、ハクヤの力は欠かせません。

アイーシャ・ウドガルド

 彼女もこの作品のヒロインです。ダークエルフであり、その族長の娘であるため、形式上は貴族としての立場を持っています。ハクヤと同様に、「唯才令」をきっかけに相馬と出会うことになりました。

 王国の食事を好んでいるため、とても大食いです。

ナデン・デラール

 彼女もこの作品のヒロインです。龍と人の両方の姿に変身することができる珍しい種族です。

 ナデンは相馬と出会う前は飛ぶことが出来なかったため、他のドラゴンから孤立していましたが、相馬に自分だけの価値を見出され、側妃となります。

見どころ – 好きなシーン

 この漫画の魅力は様々な登場人物と一緒に王国を発展させていくことです。よく思い浮かべるような傲慢な王とは違って、相馬の身分や立場などを気にせず、人とは違う発想ができる姿にはとても好感が持てます。

 それを象徴するようなシーンの一つが、相馬が「唯才令」を出したところです。他の人が見向きもしないような才能が実は非常に有用なもので、王国の発展に大きく貢献していきます。この物語が進んでいく中で、とても重要なシーンだと思います。

見どころ – 関係性、ここに注目!

 相馬は複数の妻を娶ることになるので、様々な恋愛シーンを見ることが出来ます。特に、相馬とリーシアの関係性は見ていてとても楽しいです。

 リーシアは親に勝手に結婚を決められ、相馬のことをよく思っていませんでした。しかし、相馬が様々な改革を行っていく中で、相馬の人柄や有能さに惹かれていきます。一方、王位を譲り受けた相馬も、王国をある程度立て直すことが出来れば、数年後にはリーシアに王位を譲り、結婚も破棄するつもりであったのです。相馬とリーシアの距離が徐々に縮んでいくのが見所です。

 ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!