『地味な剣聖はそれでも最強です』~ あらすじ・キャラ・見どころ紹介!

本作『地味な剣聖はそれでも最強です』は、
作画:あっぺ先生、原作:明石六郎先生、キャラクター原案:シソ先生による異世界転生漫画です。

あらすじ

 神様のミスで死んでしまった白黒山水。そのお詫びに神様が異世界へ転生させてくれる事となり、山水は神様に最強になりたいと願い出ます。神様は快く引き受けてくれたものの、それは最強チートスキルを授ける…のではなく、最強にしてくれる仙人を紹介してくれるというもの。山水は仙人スイボクの弟子となって修行し、なんと500年間も剣を振り続けました。

 500年経過した頃、暮らしている山に赤ん坊が捨てられました。スイボクは山水に赤ん坊を預け、山を下りてこの子を一人前にせよと命じます。

 赤ん坊を連れて街を目指していると、山水に声を掛けるものがいました。その人物こそ、山水の雇い主となるドゥーウェ・ソペード。途中トラブルはあったものの、山水はドゥーウェの護衛に雇われます。

 しかしこのドゥーウェがとんだじゃじゃ馬お嬢様。無理難題を押し付けられ、その度に500年もの間磨き続けた剣を振るう事になります。

 

登場人物紹介

白黒山水

 日本では学生をしていた、ごく普通の少年でした。異世界転生時に神様に最強にして欲しいと願ったのが運の尽き。仙人の元で500年も修行するハメになりました。ただその甲斐あって最強の剣士となり、山を下りてからは無双状態に。

 山で500年も暮らしていたからか、欲深さはなく、質素で純朴な少年といったところ。それだけの剣術があれば我が強くても許されるものの、そういうところは一切ありません。また自分より師匠スイボクの方が強いという想いがあるからか、自身の強さを驕る事もありません。

 スイボクから授けられた赤ん坊はレインと名付け、我が子のように可愛がります。レインの面倒をみてくれているドゥーウェやソペード家には恩を感じており、ドゥーウェが我儘を言ってもそれに従うようにしています。

ドゥーウェ・ソペード

 四大貴族ソペード家のご令嬢であり、山水の雇い主。父と兄からは溺愛されており、男がドゥーウェに近づこうものなら容赦せずに殺す!というほどの、歪で苛烈な愛情を受けています(実際、ドゥーウェの護衛として山水を試験する際は殺す気満々でした)。

 性格は超我儘。また、貴族のご令嬢だけあってプライドは山のように高いです。男性の好みも五月蠅く、ドゥーウェのお眼鏡に叶う男性はおらず、恋人的なものもなかなか現れませんでした。

ミズ・サイガ

 山水同様、神の手違いによって死亡し、異世界へ転生する事になった少年。剣や魔法の才能がふんだんに積み込まれ、山水とは真逆の存在です。

 またサイガは多くの女性達に慕われています。しかも四大貴族の一つ、バトラブ家のご令嬢ハピネから求婚され、その婚約者という立場に。まさに異世界チートハーレムの王道をいく存在です。

 山水と会った時は敵意剥き出しで、負けても負けても何度も挑戦していました。しかし山水の強さが500年も修行をして身に着けたものだと知ると、憑き物が落ちたかのように山水を認めて友人になります。

スイボク

 山水を最強にまで鍛え上げた仙人。山水が会った時は落ち着いていて、仙人たる雰囲気を備えた人物になっていました。

 しかし、ここへ至るまでの経歴は恐ろしいものがあります。かつては神の座に近い存在にまでなっており、異世界の各地で数々の逸話が語り継がれている程。

ブロワ

 ドゥーウェ・ソペードを護衛する女性。

 最初は山水をうさん臭い男と感じてツンツンとした態度を取っていましたが、やがてその態度は軟化。剣士としての強さだけでなく、子供を想う優しさ、そして場合によっては厳しい決断も出来る山水に惹かれていきます。

見どころ – 好きなシーン

 山水vsサイガの三連戦が好きで、印象深いです。

 山水は剣の才能がなく、500年間も剣を振り続けて強くなりました。サイガはその逆で、チートスキルで無双をしている状態。この両者のどちらが勝つのか?とドキドキしたものです。

 最初は山水が勝つのですけど、何も出来ずに負けてしまったサイガは納得出来ません。リベンジマッチを申し込みます。

 初戦は試合形式ということで加減をしながら戦ったサイガですが、今回は完全フルパワー状態で手加減なし。山水を殺す気で挑みました。今回は不味いか?と思いきや、山水まさかの圧勝。またもや瞬時に倒され、サイガは何も出来ずに終わりました。

 納得できないサイガは伝説の剣エッケザックスを手に入れ、さらに一ヶ月修行してから山水に挑みます。500年修行した山水に対し、「一ヶ月修行した!」と息巻くサイガの姿が滑稽で笑えました。

見どころ – 関係性、ここに注目!

 山水とサイガの関係性が好きですね。

 最初は微妙な関係でした。幸い山水は世俗的な欲が少なく、それ程サイガを憎んでいたわけではないんですけどね。でも思うところはあったと思います。同じような願いを神様にしたというのに、山水は500年剣を振る、サイガは溢れんばかりの才能を授けられたのですから。

 でもその後の展開が良いです。サイガは山水を認めましたし、その後努力するサイガを山水も認めていました。そして山水はソペード家、サイガはバトラブ家の守護神となって共闘する事で友情を育み、親友のような関係に。出会いこそ最悪でしたが、その後の二人の関係は素敵で気に入ってます。

 ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!