目次
作品概要
漫画『元、落ちこぼれ公爵令嬢です。』は、原作:一分咲先生、漫画:白鳥うしお先生による異世界ファンタジー作品です。
落ちこぼれ公爵令嬢クレアが婚約破棄を機に亡命した国で新たな人生を見つける、壮大な逆転劇となっています。
あらすじ
大国ノストンの王都ティラードにある王立貴族学院の卒業式前日、公爵令嬢クレアは第一王子アスベルトからエスコートを断られた。
それは暗に婚約の白紙を意味しており、代々高い魔力を持つ女傑マルティーノ家に生まれながら落ちこぼれに育つクレアにとって、覚悟していたこと。
アスベルトがクレアを捨て、腹違いの妹で天使の様に愛らしいシャーロットを選ぼうと何ら不思議ではなかった。
この国では15歳を迎えると洗礼式を行い精霊と契約し魔法が使えるようになるのだが、発現した色によって魔力の階級が決まり、クレアはその中でも下位に近い淡いピンク色。
それ以来優しかった家族や周囲の対応は厳しくなり、社交場から自然と姿を隠すようになった。
そして、いつの間にか私生児であるシャーロットを虐めていると噂が広がり、クレアは悪女に仕立て上げられていた事で、第一王子の反感を買い、婚約破棄に繋がった。
しかし、それもこれもシャーロットが仕組んだ落とし穴であると発覚し、これまでの風評や周囲の強圧に耐え切れなくなったクレアは、翌日の卒業式で発表されるであろう婚約発表の前にノストン国から脱出することを決意する。
用意した馬車に乗り関所を目指すクレアだったが、つい居眠りしたのをきっかけに自分が前世で「みなみ」と名乗る大学生だったことを思い出し、この世界が乙女ゲームだと知るのだった。
本来、修道院へ行く予定だったクレアだったが、従者に国外逃亡がばれそうになったところをヴィークと名乗る爽やか系青年に助けられる。
そしてヴィークと行動を共にする三名の騎士との出会いが、クレアの運命を大きく変えることになるのだが…。
他国での新生活に個性豊かな敵味方がクレアの環境を取り巻いて休む暇なし?
国外逃亡から始まるクレアの人生大逆転、乙女ゲームファンタジー漫画!
主人公の人物紹介
【クレア】
ノストン国マルティーノ公爵家長女のクレアは、眉目秀麗の清楚な令嬢ですが唯一の欠点が魔力の拙さでした。女傑の血統として代々高い魔力を有して国を守ってきた公爵家のクレアにかける期待は大きなもので、第一王子との結婚も視野にありました。しかし、シャーロットの策略にハマり修道院へ亡命しようと考えたクレアは旅先でヴィーク達4人の騎士に出会う事に。
ヴィーク達と出会った事でクレアの人生は一転します。中でも重要なのが魔力を測る洗礼式のやり直しで、旧リンデル国の母を持つクレアの魔力は実は最大規模のものでした。ヴィークの故郷パフィート国での暮らしでは、公爵令嬢として身に付けた礼儀作法を活かして貴族令嬢の教育係を仕事にするなど、心根の優しさを気に入られ自分の力で居場所を築いていきます。
登場人物紹介
【ヴィーク】
騎士を装う好青年ですが、正体はパフィート国第一王子ヴィーク・ウィリアム・パフィスタントです。自由奔放な懐っこい性格で臣下からの信頼も厚く、初登場時には困っていたクレアに話を合わせて救出するなど適応力や判断力にも長けています。
また、クレアには一目惚れしたのか当初から好意をよせて親身に世話をするなど、紳士的な半面積極的にアプローチをかけてくることも。パフィート国へ送り届けた後も通行証代わりに懐中時計を手渡したり、夜中にお忍びで会いに行くなど、クレアへの好意を隠す気のない行動に注目なキャラクターです
【イザベラ】
職業案内所で紹介された雇用主の令嬢、イザベラ・レーヌは、後ろ髪を一本のおさげに結った少しばかり気の弱い13歳の少女です。家族共にクレアに親身なってくれるこの作品筆頭の心優しい人柄で、クレアの指導のおかげか勉強も飲み込みが早くすぐに打ち解けて「クレアお姉さま」と慕う妹のような存在になります。
ヴィークとクレアの関係を意識するおませなところも可愛く、クレアの幸せを応援するサポート的キャラクターになります。
【シャーロット】
クレアの腹違いの平民育ちの妹で、母親が他界したことでマルティーノ家に引き取られてきました。可愛く親しみやすい天使の様な容姿は家族や他家の貴族ともすぐ打ち解ける武器にもなり、当初は姉であるクレアにも甘える素直な子供ですが、その本性には恵まれたクレアを蔑む本心とイケメンを手に入れる魂胆や野心が含まれているといった、作中の敵役になります。
【ディオン】
黒髪と浅黒い肌が特徴的なミード家の長男であるディオンは、リンデル国滅亡に関与したミード家当主の命令に従いクレアに接近してきます。ディオンの持つ「魔力共有」は触れた相手の魔力に自分の魔力を混ぜ真価を発揮できなくさせるといった妨害に仕える魔法で、邪魔なクレアの魔力を制御するために登場するのですが、意外なことにレギュラー化しました。ミード家を裏切るのか、クレア側に付くのか、ディオンの行動にも注目です。
漫画の見どころシーン
【クレアの母の出身旧リンデル国の謎】
国外を出た事でヴィーク達の勧められるまま海へ駆けこんだクレアですが、偶然洗礼の儀が発動し、クレアの魔力は最高ランクの銀よりも更に強い色だと判明します。そのため作中ではクレアの血筋に言及され、母の生まれ「旧リンデル国」に何かがあると目星をつけました。数十年前にリンデル国が襲撃を受けた際、生き延びていた王族の存在。ヴィーク達協力の下、真相を探っていく事で命を狙われる事になるクレアの今後はどうなってしまうのか、怒涛の展開にハラハラすること間違いなしです。
【クレアの学園生活】
パフィート国に亡命したクレアは、ヴィークの好意を受けまさかの学園生活を送る事になります。レーヌ家の家庭教師として知識を身に付けようと一般授業も専攻するクレアにここでも新たな波乱が待ち受けていました。新たな友達、正体不明の刺客、ヴィークの従妹等々、個性溢れるキャラクターがクレアの環境をかき乱していくことで恋愛事から国の窮地まで、様々な思惑が交錯していく舞台となります。
漫画の注目ポイント
【クレアとリュイの女の友情】
リュイは、出会った当初ヴィークの護衛騎士の一人として整った顔が印象的でしたが、実はイケメンに見間違われがちな女性で、クレアは初対面から同性だと見抜いていました。同性故に同室になってあっという間に打ち解けた二人。物語が進む度に親交が深まり、互いに親友でときには姉妹のように語らい信頼関係を結んでいます。そんな姉のようなリュイが窮地に立たされた時、果たしてクレアはどう動くのか、注目の展開となっています。