本作『元・世界1位のサブキャラ育成日記 ~廃プレイヤー、異世界を攻略中!~』は、
漫画:前田理想先生、原作:沢村治太郎先生、キャラクター原案:まろ先生による異世界転生漫画です。
目次
あらすじ
メヴィウス・オンラインというゲームに没頭した主人公のセカンドは、自身の人生ともいえるゲームデータの消失を嘆き、命を絶ちました。
目が覚めると、自身のサブデータのキャラクターとして生まれ変わっていました。サブデータは経験値も0で、ゲームならやり直す気にもなれません。でも、転生なら話は別です。夢にまで憧れた異世界生活に思わず咆哮してしまうのでした。
この世界は完全にゲームと同じというわけではありませんが、ほぼ同じ世界観でした。そのため、世界1位まで昇りつめたセカンドの知識はこの世界でも有効です。
騎士団でくすぶっていたシルビアや、学校でいじめられていたエコと知り合い、セカンドは再び世界1位という目標を掲げて、この世界を生きることに決めます…!
登場人物紹介
セカンド
倉庫キャラクターとはいえ、顔には拘ったのでイケメンです。道を歩けばチラチラ見られるほどのイケメンなので、別の意味で苦労しそうですが、意外と身が固いというか、セカンドは女性に篭絡されたりはしないようです。最初から20億も持っており、装備品も一流なので、自信満々なのも一因でしょう。
セカンドは上級ゲームプレイヤーにありがちな効率厨ですが、まあ、そういう性格でなければ世界1位なんてなれませんよね。悪びれもせず店のポーション全買いから、追加で9000個を爽やかに頼んでいくセカンドはお大尽を通り越して狂気を感じます。
幸運なことに命がかかった世界では、皆安全策をとり、危険なレベルアップに挑戦しません。だからこそ、セカンドのような無謀な、けれど綿密な計画を持った育成は、他の追随を許さない成果を上げるのでしょう。
エコ
可愛い獣人です。学園でもパシリにされていたエコは自分を役立たずだと認識しており、必死に皆の役に立とうとします。でも、悪意からくるパシリが報われることはありません。
セカンドはエコの性能を見抜き、タンク役として育成を始めます。幼女に前衛を任せて後ろで指示を出すセカンドを客観的に見ると、鬼畜にしか見えませんが、筋肉僧侶と呼ばれるエコの適正はすぐに一流のタンクに成長しました。
エコの可愛さは無表情を貫くユカリの壁すらぶち破る、恐るべしコミュ力なのです。
シルビア
セカンド曰く、「おつむの弱い美人の騎士」です。厳しい口調で好感度の低かった時期でも、美人という良評価をつけるくらい顔は良いのです。
シルビアは真面目一徹の性格で騎士に憧れ、その職に就く女性ですが、残念ながら剣の才能はありませんでした。セカンドの護衛として本筋から左遷されたと感じた彼女は落ち込ますが、きっとシルビアのためになる、というセカンドの打算に満ちた勧誘は落ち込んだ彼女には魅惑的に映ったのでしょう。
その後、セカンドに弓の才能を見出されて、冒険者仲間として頼れる相棒になっていくのです。
ユカリ
ダークエルフの奴隷です。彼女は3人目の仲間として加わります。
洗脳を受けた過去があり、主人に攻撃できない縛りを受けているユカリは、絶望から無表情で淡々としていました。でも、世界1位を目指すセカンドの言葉が嘘ではなく、自分を奴隷から解放してくれたことから、彼女もまたセカンドに惹かれていくのです。
アンゴルモア
セカンドがレアチケットで召喚した、四代元素を支配する全ての精霊の大王……あ、もう帰って良いです。という雑な扱われ方をする精霊です。実力者であり、セカンドに忠義を示すだけにギャップで笑ってしまいます。都合の良い女ならぬ、都合の良い精霊ですね。
見どころ – 好きなシーン
ネットゲームにドはまりしていた過去を持つのに、セカンドはイケメン力を縦横無尽に活かしています。ニコリとウインクするだけで抜群の効果を得られるのですから、効率厨ならしなければ損ということは分かりますが、常人なら照れて出来ないでしょう。まあ、仲間の女性陣からゴミのような目線を受けるのはご愛敬ですが。
エコを爆発で吹っ飛ばす作戦で着地の事を考えてなかったり、アンゴルモアを呼び出してしまって商談を壊してしまったり、効率厨だけどやらかしも多いセカンドですが、それらを大したことだと思っていないセカンドの性格を指摘したユカリとの会話は、距離感を縮める良いイベントでした。
見どころ – 関係性、ここに注目!
次の作戦は?と冒険を催促してくるエコが可愛いです。彼女の背景を考えると、人の役に立っていないと不安があるのでは、と少し不憫に思うところもありますが、アトラクションのように盾役をこなしている様はほっこりさせられます。
シルビアやユカリははっきりとは伝えませんが、セカンドに対して好意を抱いており、女の戦いが地味に繰り広げられている気がします。そのような女子会では手持ち無沙汰になり、話し相手としてセカンドに召喚されるアンゴルモアが切ない……かなり高位な存在なのに……。
ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!