本作『狼領主のお嬢様』は、
漫画:柑奈まち先生、原作:守野伊音先生、キャラクター原案:SUZ先生による異世界転生漫画です。
目次
あらすじ
舞台の始まりは15年前。民衆の不満が爆発したライウスという町で革命が勃発し、当時ライウス領で悪徳政治を行っていた領主と、その一人娘である『お嬢様』が処刑されることが決まりました。
ライウス革命の中心人物は、なんとその貴族の家の執事であり、『お嬢様』の恋人だったヘルト、もといカイド・ファルアでした。カイドは、領主である父親が悪事を行っていたことを娘は知らなかった、という理由で、彼女をなんとか逃がそうとしますが、彼女の方がそれを拒みました。そして次の日、彼女は「悪徳領主の娘」として処刑台に登ります。カイドに鉄槌を下され、人生を終えた……はずでしたが、彼女は首を切られた記憶を持ちながら、捨て子のシャーリー・ヒンスとして、養護院で二度目の生を受けることになったのです…。
シャーリーは16歳になったら修道院に行って前世の罪を償おうと心に決めていましたが、15歳のある日突然、養護院の院長から現ライウス領主、カイド・ファルアに1年だけ仕えるよう命じられてしまいます。
生まれ変わったシャーリーと、元恋人の恋の行方や、いかに―。
登場人物紹介
シャーリー・ヒンス
悪逆領主の娘(名前は明かされていません)という前世の記憶を持ちながら、捨て子として養護院で育った女の子。前世では明るく素直でよく笑う、純粋な性格の美少女でしたが、シャーリーは断罪を待っている罪人かのように無表情で痩せている美少女です。
口が小さく、二度目の生を得てから、断罪の意識であまり食べていないため、友達やカイドにお菓子を口に入れられることも(モゴモゴしているシーンが可愛いです!)。
カイド・ファルア(ヘルト)
『お嬢様』の家の執事であり、恋人でした。が、ライウス復興のために、当時のライウス領で革命を起こします。『お嬢様』のことも処刑しなければならない事態に陥り、結果『お嬢様』を処刑し、ライウスの英雄となり、現在領主としてライウス復興に全力を尽くしています。現在28歳。
他の貴族の家ではありえないほど使用人たちに優しく、自分と同等として扱っています。ライウスの住民を含め、たくさんの人に好かれている領主ですが、他国では前領主を処刑した恐ろしい『狼領主』として有名です。
ライウスの住民が飢えていたり細くなっているのが気に入らないため、あまりにも細いシャーリーのことを見ると、ついついお菓子を口に放り込みたくなります。
ジャスミン
カイドの館で働いているメイド。明るくてまっすぐ前向き、いつもポジティブで好奇心旺盛な女の子です。
シャーリーのことをとても気にかけていて、シャーリー好きが溢れ出ています。自分の気持ちに素直で、シャーリーに甘えてる時が、まるでシャーリーの妹のようで可愛いです。
メイド長であるカロリーナには、よくカイドへの態度のことで怒られています。カイドを財布扱いすることも…。
サムア
カイドの館で働いている執事。同僚であるジャスミンより少し年上のようです。
落ち着きがあり、しっかりしていて真面目でとても器用です。
彼の悩みは、カイドが雑用も含めほとんど全ての仕事を一人で全てこなしてしまい、領主様が仕事をしているのに執事がただ立っている状態になってしまうことがあることです。
カロリーナ
シャーリーの『お嬢様』時代からライウス領主家に仕えています。現在のメイド長。怒ると怖いです。
『お嬢様』が処刑された時、両親から交際を反対されていた恋人と駆け落ちしていたため、『お嬢様』のそばにいられなかった自分を恨み、ずっと後悔しています。『お嬢様』を殺したカイドを監視するためにライウス家に戻ってきました。
『お嬢様』にはカロンと呼ばれており、その呼び方をとても気に入っていました。
見どころ – 好きなシーン
シャーリーが発するセリフが、感情にあふれていてとても好きです!
奇跡の生還中に成し遂げた見事な告白で両思いだとわかったカイドとシャーリー。ライウスへの帰還の馬車の中でシャーリーが発したセリフが特に大好きです! 「二人なりの幸せを一緒に作ろう、一緒に幸せになりたい」という言葉は、まるでプロポーズのように感じました!
また、カイドのシャーリーへの愛が強すぎて、歪んだ執着心と独占欲について語った後のシャーリーのセリフも、とても情熱的なので読んでほしいです!
見どころ – 関係性、ここに注目!
シャーリー×カイド
やはりこの二人は最高です! たまにこちらが恥ずかしくなるくらいの、本人たちにとっては『歪んだ』、読み手にとっては純粋な「愛」に見えるセリフのやりとりや、二人の表情が初々しく、とっても可愛いです!
サムア×ティム(シャーリーと同じ二度目の生を受けた男の子)
お互い最後まで通じ合えませんでしたが、お互いのことが大好きでした。「大切」と思う気持ちは伝えられませんでしたが、少なくともティムの心はサムアには届いていると思います。最後まで狂人だったティムに唯一残されていた純粋な感情。どうかサムアのティムを思う気持ちが届いていますように。
サムア×ジャスミン
ジャスミンがボケ(天然)、サムアがツッコミという感じの会話が微笑ましく、平和な日常が感じられます。二人を見たシャーリーとカイドがほっこりしているのもまたいいシーンだと思います!
ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!