本作『悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される』は、
漫画:ほしな先生、原作:ぷにちゃん先生、キャラクター原案:成瀬あけの先生による異世界転生漫画です。
目次
あらすじ
自分が乙女ゲームのライバル悪役令嬢だと、悪役令嬢断罪イベントの前日に前世を思い出してしまった主人公のティアラ。ゲームのストーリーどおり、婚約者であったハルトナイツ王子とその浮気相手であるアカリに断罪されて婚約破棄宣言を受けるものの、なんと今度は隣国の王太子アクアスティードから求婚されることに!
ゲームの主人公として同様に現代の日本から転生してきたアカリに邪魔されはするものの、無事に隣国に王太子の婚約者として出発することになったティアラでしたが、なんと隣国はゲームの続編の舞台で、今度は続編の主人公に出会うことになるのでした。
ゲームの世界に介入してしまったことで、自分が本当に幸せになれるのか不安を拭いきれないティアラと、そんなティアラを心から愛していくアクアの異世界転生ラブストーリーです。
登場人物紹介
ティアラローズ・ラピス・クラメンティール(ティアラ)
ラピスラズリ王国の侯爵令嬢であり、ハルトナイツ第一王子の婚約者として、貴族教育も王妃教育も完璧になされて育ってきた美少女。
自分が、前世でプレイしていた大人気乙女ゲーム「ラピスラズリの指輪」のハルトナイツ王子ルートで登場する悪役令嬢と気づくことになり、その断罪される運命を受け入れるものの、今度は隣国の王太子であるアクアスティードから求婚され、隣国に嫁ぐことになります。
しかし、アカリからの情報で「マリンフォレストが続編ゲームの舞台で、アクアスティードがメイン攻略対象」だと聞かされたティアラは、見えない続編のストーリーやキャラクター情報(自分が続編のゲームをプレイする前に死んでしまったため)に怯えることになります。
「続編にいるはずのない私が介入することで、マリンフォレストによくない事が起きるのでは!?」と思い悩む姿がとても不憫ですが、その可憐で愛くるしい表情は魅力的です。アクアにでろでろに甘やかされて幸せそうな顔を見るだけで、こちらも幸せになれるような主人公です。
アクアスティード・マリンフォレスト(アクア)
妖精の加護する大国・マリンフォレストの王太子で、隣国のラピスラズリ王国に留学していた、続編ゲームのメイン攻略キャラ。
木陰でお茶とお菓子を楽しみながら幸せそうに読書するティアラの姿が目に止まり、好きになっていきます。ハルトナイツ王子の婚約者だからと我慢していましたが、ティアラが卒業パーティーで断罪と婚約破棄をされたのをチャンスとばかりに、すかさずティアラに結婚を申し込み、婚約者としてマリンフォレストに連れ帰ります。
空の妖精王の加護を受けるほどに、王族としての能力や心構えが高く、自身も強力な風の魔法を操ります。
ティアラが森の妖精王に愛され、加護を受けた際は、喜ばしいこととは思ったものの、その妖精王にさえ嫉妬するくらいティアラのことを愛しています。
アイシラ・パールラント
続編ゲームのヒロインキャラクター。ティアラやアクアより年下の、マリンフォレスト王国の公爵令嬢。海の妖精に愛されていて、海の中でも呼吸ができます。
最初は「恋というものがよくわかっていない」とティアラに打ち明けていたものの、愛し合うティアラとアクアの姿を見て、アクアのことを異性として好きになってしまいます。それがやがて海の妖精王をも巻き込んで、王国に災いを招いてしまう事態に。
アイシラの作る、サンゴや貝殻を使ったアクセサリーは、マリンフォレスト内外の貴族女性に大人気で、マリンフォレストの一大事業にもなっています。
純粋で可憐ですが、マリンフォレストの公爵家としての矜持をしっかりと持った姿は凛々しくもあります。
アカリ・ティトレイット
ティアラと同じく前世の記憶を持つ少女。自分がゲームのヒロインに転生したと気付き、ゲームのイベントを起こそうと様々な行動を起こしていきます。彼女の前世の人物は、ティアラの前世の人物よりさらにこの乙女ゲームにはどハマりしていたらしく、続編もプレイ済。
アクアが一番の推しキャラだったらしく、最初はアクアを手に入れようとしますが、結局アクアに振られ、ハルトナイツといちから頑張ることに。
自分勝手なところもありますが「この世界はあのゲームとはもう別のものとして楽しむことにする!」と、なんだかんだで前向きな姿勢が憎めないキャラです。
フィリーネ・サンフィスト
ティアラの侍女。ティアラのお姉さん的存在で、マリンフォレストに嫁ぐ際もラピスラズリ王国からついてきてくれます。
アカリやハルトナイツが傍若無人な振る舞いを見せたときなどは、ティアラ以上に怒ってくれるので、見ていて気持ちがいいです。ティアラを応援する読者の代弁者として大好きなキャラです。
見どころ – 好きなシーン
ハルトナイツとアカリの断罪イベントに対する、いわゆる「ざまぁ」な展開が、まずは見どころの一つです。
貴族女性、王子の婚約者としての振る舞いは何一つ悪いところがなかったティアラは、むしろ擁護されるべきもので、ハルトナイツとアカリの振る舞いが非難されるシーンは読んでいてスカッとしました! 「ゲームをプレイしていたときには素敵だと思ったのに…」と、どんどんティアラがハルトナイツに対して冷めていくところは笑えます。
そして舞台をマリンフォレストに移した後は、なんといってもアクアとティアラのラブラブなシーンがたくさん出てきて、読んでいるこちらも幸せな気持ちになります。
人智を越える存在である妖精王たちの人間臭い悩みや振る舞いも、王国に脅威を与えることになりますが、そこも見どころでもあります。
見どころ – 関係性のイチオシ!
アクアとティアラ
優しくてかっこいいアクアに愛されるティアラの、いつまでたっても慣れなくて恥ずかしがる描写は読んでいて胸キュンです。ゲームの強制力を不安視して怖がるティアラの様子を、敏感に感じ取って守っていくアクアは理想の男性だと言えます。
空の妖精王クレイルと海の妖精王パール
人間の男と愛し合って裏切られたことで男性不信になってしまったパールに対して、女装までしてそばにいようとしてくれるクレイル。そんなクレイルを好きになってしまうも素直になれず、海を荒らしてしまうパールはなかなかのツンデレキャラです。お互いに素直になってアクアとティアラのように幸せになってほしいなと願うカップルです。
ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!