本作『リアデイルの大地にて』は、
漫画:月見だしお先生、原作:Ceez先生、キャラクター原案:てんまそ先生、構成:涼風涼先生による異世界転生漫画です。
目次
あらすじ
病室から出られない生活をしていた主人公ケーナが目を覚ますと、見知らぬ宿屋でした。戸惑いながら辺りを見渡すと、見覚えがあるゲーム、リアデイルの世界なのです。ログアウトを探すも見つからず、それでもお腹は減ってきます。食事をしながら女将さんと話をしていくうちに、ケーナはこの世界がリアルなものであると認識していきます。
この世界でのお金の価値も分からないケーナでしたが、見た目はエルフであるため、世俗に疎いのだろうとみなされ、人々から色々教えてもらうことができました。
他のプレイヤーを探すため、ケーナは恐ろしい銀環の魔女に会いに行くことに決めます。女将さんたちからは必死に止められましたが、ケーナの決意は変わりません。
……なぜなら、銀環の魔女とは、ケーナのことなのです……。
登場人物紹介
ケーナ
ハイエルフ。敵が来たら枝が邪魔をしてくれるなど、木々の加護を持っています(そのため、森を歩くだけであちこちから痛いという声が飛んできます)。
ケーナの設定上の年齢は高く、里子システムにより3人の子持ちです。どの子も、ひとかどの人物になっていますが、母大好きっ子過ぎて、ケーナのために街の構造を変えようとしたりします。
元々、病室から動けなかったケーナでしたが、彼女はこの世界に唯一のプレイヤーだと判明します(その様は切なく、痛ましいものでしたが、マザコンスカルゴのおかげで立ち直れて良かったです……良かった……のか?)。
スカルゴ
ケーナの長子です。王都の大司教に上り詰めており、彼のおかげで王都では奴隷が禁じられているようです(もし、そうでなければハイエルフのケーナは悪人から狙われて大変なことになったでしょう)。
あちこちに花を咲かせることができます(彼の固有スキルのようです)。その花は、他人にも視認できます。本当に何の役に立つのか分かりませんが、ケーナ曰く、使いこなしているそうです。
兄弟の中で一番クセがあるけれど、慣れるとくさやのようにクセになるかもしれません。
カータツ
里子の中では最初に出会った、常識人のドワーフです。すでに大工として一人前ですが、ケーナから見れば可愛い息子なので、人前で平気でベタベタハグします。見た目はおっさんだけど、可愛い息子なのです。棟梁としてのメンツもあるカータツは止めてくれ、と訴えますが、母に会えた嬉しさを隠しきれていない可愛い奴です。
ケーナがスカルゴの性格を初期化したいと漏らした時も、彼のケーナを慕う心は本物だとフォローするなど、内面も立派な人物です。
マイマイ
次女の王立学園学園長です。すでに夫がおり、憎まれ口を叩きあいながらも愛情をもっていることを窺わせています。
ケーナが引きこもった時は、魔術師としての一人者であるマイマイでもどうにもできませんでした。
スカルゴと同レベルに母を慕っており、慕い方の差異により、よく喧嘩をしています(まあ、喧嘩で部屋が破壊されるのが日常になるような兄妹関係ですけれど)。
デン助
高い所から降りられなくなった猫を助けるなど、ちびっ子たちから慕われる人物です。正体は王子です。
小さな体を活かしてケーナを撒こうとしますが、物理法則を無視するケーナの魔法からは逃げられませんでした。
見どころ – 好きなシーン
転生前の自分が死亡したことをケーナが知るところです。
その事実に、ケーナは絶望に囚われてしまいます。そこから立ち直るまでの描写を、里子に対する愛とコミカルな性格描写で上手く表現しているなと思いました。ここから、ケーナの本当の異世界生活が始まります。
見どころ – 関係性、ここに注目!
エルフという長命種が主人公となるので、殆どは恋愛対象にならない子供みたいなものかもしれません。前世を持つケーナがその辺りの感覚をどう受け止めているのかは不明ですが、今のところ美形でも里子には何とも感じていませんし、宿屋の娘や王子など、子供に対する振る舞いが多いですね。基本的に面倒見が良い雰囲気で、社会経験が少ない前世にも関わらず、人付き合いは上手いのかもしれません。
この世界に生きると決めたケーナが、色々な人と関わっていくのを楽しみにしています。
ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!