目次
あらすじ
人外娘大好き男こと栗結大輔はひょんなことから異世界に転送されてまいました。
もともと生物学を専攻していた栗結大輔は異世界でありながら、物理法則(?)に逆らうような生体をとても興味深く観察します。
そして論理的に生体を解明しつつ、ハーレムを形成していくのでした。
面白いことに人外娘たちは、それぞれの適正にあった集落や思想を持っており、人のことを人間病にかかった遅れた種族と認識しています。
もし、人間がさらなる進化を遂げたなら、という視点で描かれる人外娘たちは一考の価値があるでしょう。
栗結大輔には特殊な能力はありませんが、高い知性と柔軟な適応力で、活躍していきます。
なぜあのような男がモテるのか、と疑問に思うこともあるでしょう。
いや、モテているのではありません。
ハーレムなんて女の子に受け入れられるわけがありません。
そう、100人に1人いる奇特な女の子たちを集めているだけなのです。
今日もまた新たな人外娘を求めて栗結大輔は冒険を続けるのです。
登場人物紹介
栗結大輔
チート能力を持った主人公が活躍する、という良くあるお話は、サブキャラクターの織津江大志に任せるとして、栗結大輔の身体能力はごく普通の成人男性です。
知識系は好きな生物系だけでなく、工学系にも目を見張るものがあります。そのおかげで主人公集団の戦闘力が凄まじいものになっています。
でも、評価すべき点は常識に拘らない柔軟な視点を持っているところです。
たとえばハーレムを形成したメンバーが乱交文化を持っていたとして、あなたはそれを受け入れられますか。
ハーレムを形成するならば、自分の価値観を押し付けるだけではなく、相手の価値観を受け入れる必要もあります。
栗結大輔はきっと即答で受け入れるでしょう。
そういう度量の大きな人だけがハーレムを形成できるのです。
ルピー
うんこ爆撃機ことハルピュイアのルピーです。
いや、本作では爆撃しませんけど、スピンオフの別人はかなり悪質なヒロインでした。
ルピーは普通に栗結大輔に懐いていますし、人間の文化に合わせようとしてくれますが、基本的には貞操観念がない種族です。
それゆえに栗結大輔以外の人間なら揉め事の一つも起こりそうなヒヤヒヤする場面もありますが、天真爛漫さは見ていて癒されます。
なぜ、あの質量で空を飛べるのか、を頑張って解読する様子も楽しかったです。
タウラ
ケンタウロス種のタウラです。またまた貞操観念のない……いや、彼女らからしてみればそれこそが人間病なんですよね。
浮気で殺すなんてウケる、え、マジなの……引くわ……という感じです。
性教育のために親と致す彼女らの文化の方が引くと思いますが、まあ、それは文化の違いということです。
さて、ケンタウロス種はかなり男尊女卑の文化でありながら、女性が自立した種族でもあります。
同属の中で男女の力量はありながら、女性でも戦える武力と機動力のある彼女らは、男性を上手く扱いながら隷属する道を選択した面白い思想でした。
ネア
アラクネ種のネアです。一応最初に登場した正ヒロインですが、ハーレム物なので、特別なヒロイン感は薄いです。
彼女たちは完全な女尊男卑社会なのが面白いですね。
男性を虐げるのではなく、完全に甘やかせる方の男卑です。
戦闘は女性が行い、多種族の女が男性に近寄るだけで(多種族の女を)ぶん殴るレベルの過保護ぶりです。
当然、守られるのを当然にしている人種族の女性を心から軽蔑するような種族で、価値観を逆転しただけで違和感を得られて面白いな、と思います。
織津江大志
サブキャラクターの織津江大志です。スピンオフも発売していますので、そちらもお好みなら読む価値があるでしょう。人外と張り合う武術と、サバイバル知識を持ったキャラクターなので、普通に見ていて楽しかったりします。
見どころ
種族ごとの思想が異なっている点が本作の魅力でしょう。男尊女卑や女尊男卑、奉仕種族や適性種族など、いろいろな価値観が、正当な理屈を持って存在しています。よく女性を襲う種族としてゴブリンやオークが描かれますが、多種族に子供を産ませるオークを奉仕種族と描くのは上手いと思いました。親が確実に異種族で、同族に女性が生まれないのなら、そりゃ他の種族に頭が上がらないですよね。生存能力の高い魔物たちを、分析して対策していく栗結大輔を楽しみにしています。
見どころ②
ハーレムものなので誰かを特別視しないことが本作の魅力かもしれませんね。特別扱いすることで女性陣のドロドロが生まれてしまったりしそうですし。そういう意味では栗結大輔の精神性は本当にハーレムに特化していますね。本作でもハーレムを築くことの難しさを十分に語られており、ハーレム王を女性(が好きな)オタクと評しています。確かに普通の男性では面倒臭いが勝つ場面も多々あるでしょう。そういった色々を乗り越えた栗結大輔の日常も面白いです。