本作『異世界チート魔術師』は、
漫画:鈴羅木かりん先生、原作:内田健先生、キャラクター原案:Nardack先生による異世界転生漫画です。
目次
あらすじ
太一と凛は、学校帰りに異世界に召喚されてしまいました。いきなり草原に召喚され、魔物が現れるという危険な状況です。冒険者の助けもあり、無事に街に到着しましたが、召喚された目的も分からず、途方に暮れてしまいます。
日々の糧を得るために冒険者になった太一たちは、能力を計ります。そこで太一は人の域を超えた潜在能力を持っていることが分かりました。一方、凛は全属性の魔法を使える稀有な魔術師としての才能がありました。2人は高名な魔術師に師事し、その才能を伸ばしていきます。修行を終えたとき、太一は師匠すら手を焼くほどの実力になっていました。
そして、この世界で暗躍する組織の動きに、太一たちは巻き込まれていきます。太一たちが組織の暗躍を阻止することで、次第に太一たちは組織に狙われていきます。
太一はともかく凛の肉体的強度は一般人と変わりません。魔力で頑強になる太一と比べて殺されやすいのです。はたして太一は凛を守り切ることができるのでしょうか。
登場人物紹介
太一
太一は多大な魔力のおかげで、修業後は人のトップクラスの実力を備えます。その後、精霊の助けも借りて、もはや戦略兵器級の実力になっていきます。チート系の物語ということで思う存分無双してくれます。それなりに敵が色々画策したりしますが、基本的には太一が戦えない状況を作るという点に終始しており、太一が現場に到着したなら、互角に戦える相手はいないでしょう。
物語は太一さえ到着すれば何とかなるという安心感がありますが、同時に有能だけど、人の域にある凛が弱点として描かれています。もちろん、凛自体も人の域の上限にいるのですが、奇襲で殺せる範囲の強さなのです。太一は……魔力で覆うとナイフが刺さらないかもしれません。
最初は人を殺すことに躊躇する点が太一の弱点でしたが、凛を危険に晒された時点で甘い考えを捨てており、もはや死角はなくなりました。もちろん、元々の優しい性格も残っており、勝手に二人を召喚した王女を許す度量もある良い男です。
凛
異世界なら魔法が使いたい、となると全属性を扱える凛は気持ち良い活躍をします。現代科学知識をフルに生かして、属性を混ぜてさらに威力を増しています。知識があっても属性を使えなければ無理な世界観で、一人で戦術核級の魔法を放つのは格好良いですね。
遠距離戦も近接戦もこなす逞しい面だけではなく、きっちり敵に攫われるヒロイン力も備えております。うっかり凛が傷つけられると太一が人殺しになってしまうので、命にかかわるような事態にはならないだろうという謎の安心感を持っています。
読者目線だと太一と凛は初めから想い合っているのですが、そこは高校生なので甘酸っぱい距離感です。その2人が、異世界で他に信じられる人がいない状況で、次第に距離が近寄っていく様は微笑ましいです。
レミーア
この世界随一の魔術師であり、師匠です。年齢は83歳らしいですが、妙齢の美人です。太一たちが別世界から来たことを早期に認識しており、王ともフレンドリーに話す、妙な魅力を持った女性です。
主人公補正のつく太一ほどではありませんが、レミーアも彼女に任せればどうにかなるだろう、という気にさせる実力者です。
カシム
物語の序盤に出てきた敵役です。速攻で退場するような中間管理職的な役柄かと思いましたが、魔術師として必死に努力し、その点に関しては自負を持って太一と戦った点は好印象でした。(まあ、努力型の人間は、才能を持った努力型には勝てませんけどね。)
再登場が楽しみなキャラクターです。
見どころ – 好きなシーン
大魔法を使って盛大に吹っ飛ばすシーンは無双系の醍醐味です。なるべく人を殺さないという枷を自分に課しているので、死者は出ていないのでしょうが、凛やレミーアの魔法戦は派手で楽しいですね。
太一の精霊覚醒シーンなども、状況の危機感もあって見所の一つです。無双系とはいえ、助けられなかった仲間が序盤に出ているので、緊張感をもって戦闘シーンを見ていられます。さすがに主人公組は大丈夫だと思いますが、サブキャラクターにはプロテクトがかかっていないと思います。
見どころ – 関係性、ここに注目!
ミューラやレミーア、王女のシャルロットなど、綺麗な女性は登場しますが、基本的に太一は凛にぞっこんですね。凛も他の男性に目を向けるようなタイプではないでしょうし、このカップリングは鉄板でしょう。
それよりもレミーア師匠の男性遍歴はどうなっているのか気になるところです。魔術にしか興味がなくて婚期を逃したのかもしれませんが、深くつっこめるキャラクターはいないので明かされることはないかもしれません。まあ、83歳から新しく恋愛することもないでしょうか。
ぜひ、読んで楽しんでみてくださいね!