戦闘員、派遣します! 作品概要

秘密結社キサラギが地球を征服しようとする世界観の中、主人公の戦闘員六号は別の惑星の攻略を命じられました。
さすがに一人では可哀そうなのでアリスというアンドロイドをサポート要員につけられましたが、このアンドロイド口が悪いです。

さて、現地では女騎士スノウやキメラのロゼ、不死を司る大司教グリムなど、何だかんだで人望を集めていく戦闘員六号。
いや、真っ当な部下が一人もいないことをつっこむところでしょうか。
すぐに金欠になるスノウはトラブルメーカーですし、グリムに至ってはターンアンデッドで自分も死にますし、なんだかキメラのロゼがまともに見えるレベルです。

後発で送られてくる戦闘員は、トラ男ことロリコ……ですし、はたして戦闘員六号はこの惑星に橋頭保となるアジトを建設することができるのでしょうか。

登場人物紹介

戦闘員六号

悪の組織員で幹部からも大事にされている古参員ですが、別の惑星に飛ばされる程度には軽い存在のようです。本質的には悪人といえるような人間ではないようで、姫様の居室に忍び込んでスクワットをするような悪行でポイントを稼いでいます。

ただ、幹部が認めるほどの実力があるのも確かで、悪行ポイントを消費して手に入れた武器で大物を狩ったり活躍します。収支が慢性的に赤なのが玉に瑕ですけれど。

女性には恵まれていないようですが、本人が気付いていないだけで、幹部のアスタロトやグリムは好意を抱いているようです。古株らしく、トラ男や幹部相手でも気後れせずに対応する様子はさすがですね。アスタロトも戦闘員六号に手柄を立てさせたいという親心があるのかもしれません。

アリス

辛辣なつっこみ担当アリスですが、何だかんだで戦闘員六号の実力を認めている風な描写も多く、真面目にしていると格好良いのだろうな、と思わせてくれます。合理主義者で首が回らなくなったスノウを借金で奴隷の如く使役する様子はさすがは悪のアンドロイドです。アリスは悪霊の類などは信じない科学信奉者なので、グリムとは相性が悪いのですが、未知の惑星の不思議現象を絶対に信じないアリスも若干滑稽な領域に足を踏み入れている気がします。

トラ男

ちっちゃい子が大好きなトラ男……お巡りさん、ここにいます。ロリコン疑惑をかけると自分が改造手術で小さくなることが夢なんだ、と訴えていましたが、変態の気持ちは全く分かりません。でも戦闘シーンでは頼もしいのが悔しいです。いや、どんなに頼もしくても、キメラのラッセル(美少年)に女装をさせてパンツを覗く姿が全てを台無しにします。語尾もあざといですが、そうしなければ喋れないのではなく女児にモテるためらしいです。やっぱりお巡りさ~ん!!

グリム

自身の大事なものを供物に捧げることで何度でも蘇る不死の大司教グリムの華麗なる自爆が癖になります。婚期を逃したキャラクターでありながら、戦闘員六号と一番フラグを立てている様子もあり、ギャグで終わるのか、くっつくのか気になるキャラクターですね。

リリス

戦闘員六号が援軍に呼んだ信頼できる幹部はリリス様でした。世界最高レベルの頭脳を持つ彼女ですが、無制限にポイントを使える地球とは異なり、この惑星ではポンコツでした。散々戦闘員六号を罵倒していただけに、全ての言動がブーメランで帰ってきましたが、今日もリリス様はへこたれないのです。

見どころ①

基本的にはコミカルな漫画なのですが、たまに見せる戦闘員六号の本気バトルも見所です。何だかんだで黙って戦っているシーンは格好良いのです。まあ、ほとんどないのですけれど。あとは、アリスとの連携やお互いの実力を認め合っているシーンなどは普段の軽口とのギャップがあってグッっときますね。逆に真面目な場所で姫様に伏字のパスワードを大声で言わせるようなシーンなども酷い、と思いながらクスリとさせられます。緩急の使い方が上手いのでしょうね。

見どころ②

黙っていれば美人のグリムと戦闘員六号の甘酸っぱい空気感は嫌いではありません。まあ、お互いに良い歳なのだから、空気醸している場合じゃないだろう、とつっこみたくなりますが。何気に戦闘員六号を大事に思えば思うほど、復活時にそのアイテムが供物として消滅していくのは悲しくなりますね。復活の要因が自爆ということも含めて、ゼナリス神はもっと怒っても良いと思うのですよ。どうもグリムは自爆した瞬間の記憶を失ってしまうようなので、もはやお約束の天丼ギャグとしてこれからも死ぬのだろうな、と感じています。