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あらすじ
厳正なる審査の結果、女神様から転生の恩恵を受けた主人公ラインハルトはチート能力で怠惰な生を貪ろうと楽しみにしていました。
王様の子として転生したのですが、最初の魔力チェックで2と判定され、捨てられてしまったのです。
……実は魔力1002だったのですが、人間のチェック機構では2桁までしか図れません。
女神さまの好意だったのですが、有難迷惑でした。
森に捨てられたラインハルトですが、結界魔法を駆使して赤ん坊ながら生存に成功します。
魔王と見間違える魔力を保有しており、フェンリルのフレイが従属してきました。
一命を取り留めたとはいえ、フレイには人間を育てる能力がなく、餓死しかねないところでしたが、赤子に同情したゴルド辺境伯がラインハルトの死を偽装して庇護してくれました。一人前に育てようとしてくれる辺境伯を有難迷惑に思いつつ、ラインハルトは怠惰なニート生活を送るために頑張るのです。
登場人物紹介
ハルト・ゼンフィス
チート能力持ちながら、基本的には怠け者です。妹のシャルロットに懐かれたいけれど、前世のおっさん臭が消えていないのではないかと気にしています。もともとひきこもりなのでコミュ力も低く、怠惰を極めるためにコピーロボットを作成してしまうくらいです。でも、辺境伯に命を救われた恩は決して忘れておらず、領地の窮地にひっそりと暗躍して活躍します。バレると面倒臭いですからね、徹底して怠け者なのです。
そのような暗躍もシャルロットにバレてしまいます。シャルロットの曇りなき目で、正義の味方だと認識されてしまい、ラインハルトは望まぬ正義の味方を演じ続けるのでした。正義の味方認定をされてからは、シャルロットがべったりと懐いてきます。まあ、ニートの合間に正義の味方をするというのも悪くないかもしれません。
フェンリル
強いけれど少しお馬鹿なフェンリル、フレイです。人間形態になることができる雌で、赤子のライハルトが母乳を必要としているので乳を上げようとします。当然、妊娠していなければ母乳はでないので、赤子のラインハルトに種付けを求めます。……駄目だ、コイツなんとかしないと。
ゴルド辺境伯の立派な精神に感動して涙を流すくらい純粋で悪い奴ではないのですが、人間の常識がないので、どこかずれているのです。ちゃっかりメイドとして居座ってますし、妹のシャルロットにも懐かれているので要領は良いのでしょう。
シャルロット
天真爛漫な妹シャルロットです。兄を不審に思ったシャルロットは一週間くらい風呂までつきまとってきます。無駄に行動力のある幼女ですね。母とシャルロットが悪漢に襲われたのを救ったことを契機に懐かれてしまうのですが、無駄に有能なシャルロットは、兄が正義の味方として行動できるように仲間たちをまとめて行動し始めるのです。嫌だ、嫌だ、怠けていたい……というラインハルトを唯一能動的に動かすことができる恐ろしい子なのです。
ライアス王子
ラインハルトの代りに次期国王となったのがライアス王子です。自尊心が高く、格下と見るとあからさまに見下してくる性格でしたが、ラインハルトに模擬戦でボコボコにされてからは努力したようです。のちのちマッチョになってリベンジしてくると、誰がこの時予想できたというのでしょうか。
コピーロボット
コピーロボットです。ネタですけど、ラインハルトは面倒臭いことを任せるために自身のコピーを作りました。とても精巧で、彼の性格まで模倣しています。
……精巧すぎて、コピーロボットも怠惰でした、残念!!
そんなわけで、嫌な仕事をコピーに押し付けるのも大変で、結局日替わりで分担したりするのでした。
見どころ①
元々ラインハルトを捨てた親に好印象などありませんが、日常を謳歌していた可愛い妹、シャルロッテの命が狙われていきます。命を狙う相手は母だったのです。母、ギーゼロッテは閃光姫と呼ばれる実力者でしたが、息子ライアスすら道具のように扱う救えない人物です。直接対決で打ち負かし、反逆不能の首輪をつけるのが序盤の見所でしたね。思い入れはないとはいえ、母に首輪をつけることに辛い表情を見せるラインハルトも印象的でした。
見どころ②
面倒臭いことが嫌いなラインハルトが恋愛という面倒臭いことを好むとは思えません。でも、シャルロットに慕われるのは満更でもなさそうです。まあ、血の繋がりがないとはいえ、妹ですから何かが起きるとは思えません。それよりも正義の味方であるという夢を壊さないために日々を頑張らなくてはならないのが辛い所です。
フレイも可愛い女性ですが、完全に主君を見る目なので、こちらも発展性はなさそうですね。まあ、学園編に入れば、何かしらのヒロインが登場しそうな気は……あまりしませんね。