目次
あらすじ
人生を94歳で大往生したお爺ちゃんこと蓮弥はお茶目な創造神から二度目の人生を与えられました。
いったいどういう役目を負わされて転生するというのでしょうか。
いえ、別になんにも?
……とりあえず、女神にアイアンクローをかましておきます。
異世界では神同士が暇つぶしに戦争を行っているようで、世界を正常にするための時間を蓮弥に稼いでほしいらしいです。
蓮弥以外の人材をまた探し出すのがめんどうくさ……いや、まあ神の事情という奴です。
異世界に転生した蓮弥は仲間から裏切られて襲われているローナとシオンを救います。
竹刀で武装男たちをやっつける手腕を見て、彼女たちは蓮弥と同行するのでした。
息つく暇もなく村が魔物に襲われますが、若干戦闘狂の気がある蓮弥は一昼夜戦い抜き、ゴブリンの群れを撃退しました。
最初の危機を乗り越えましたが、か弱そうに見えて秘密を抱えているローナたちの思惑に蓮弥は巻き込まれていくのでした。
登場人物紹介
蓮弥
大往生したお爺ちゃんが中身ということで、性的に枯れています。ローナが体を武器に篭絡しようとしてきますが、残念ながら蓮弥には通じませんでした。最初に仲間に裏切られていたところも、彼女の策の内だったらしく、まったく食えない女です。
それにしても竹刀で大立ち回りする蓮弥は凄いなーと思っていたら、女神が与えたチート武器でした。何か破壊不能属性とかついていて、バランスブレイカー過ぎて後で回収されます。あの女神、ほんと駄女神ですわ。
枯れたお爺ちゃんなくせに見かけはイケメンだから女性陣たちに好かれていくわけですが、蓮弥篭絡レースも見所かもしれません。初心なシオンが何だかんだで暫定トップに躍り出るのは意外でしたね。一番先行しそうなローナが戦力外通告を受けそうでヤバヤバでした。
シオン
最初はローナの陰に隠れていて、ちょっとトラブルメーカー的な世間知らず娘だったのですが、物語が進んでいく内に高貴な出だと判明します。その頃には冒険を繰り広げた後で、蓮弥も情が移っているのですが、彼女は自分の役目をこなすため、そして蓮弥たちに迷惑をかけないために自分の身を犠牲にしようとします。最後の思い出に夜這いをかけるシオンですが、投網のようなロープトラップに引っ掛かり全裸で天井から吊るされるのでした。
ギリエル
女神から名前を覚えられない天使ことギリエルです。基本的に地上への干渉は天使の役目らしく、女神の不始末対策のために奔走しています。ダイヤモンドより硬い竹刀とか、誰が渡したんでしょうね。きっちり駄女神に不満を述べている感じをみると、何だかんだ仲が良さそうですけれど。
ちょこちょこ蓮弥の周りに現れては道具を融通してくれたり、情報を与えてくれたりするお助けキャラの役割も持っていますが、どこか抜けているのは天界のお約束なのでしょうか。
アズ
探究者パーティのリーダー、アズです。最初は一回限りのキャラかと思いきや、意外と話の通じる男で、学園の教師から恋愛話へと出番があり続けた男です。最初から計画されていたのか、筆が乗ったのか分かりませんが、中々見ていて楽しいキャラになりましたね。
ローナ
お嬢様のシオンをサポートするためについてきたローナは出来るお姉さん……だと思っていた時期もありました。蓮弥を体をつかって落とそうとしてきたり、最初は妖艶だったんですけれどね。悉く失敗していく内に気付くのです。あれ?蓮弥とキスすらしてないの私だけじゃね?
見どころ
刀を使った近接攻撃に定評のある蓮弥の狂戦士ぶりは迫力がありました。そのような蓮弥に仲間としてついていくために修行に明け暮れるシオンが、国に戻った時、普通の兵士たちよりも明らかに強くなっていた描写は親目線で良かったね、と思いました。蓮弥の傍に居ると強くなった感覚が得られませんから。ちなみに蓮弥に鍛えられた兵士たちは無駄に暑苦しい筋骨隆々になっていくのはお約束です。シオンからむさ苦しいと罵倒されるのはともかく、鍛えた蓮弥からも無駄に強化してしまったと言われる悲しさたるや他に類を見ませんね。
好きな関係性
どのヒロインも魅力的ではありますが、やはり枯れた蓮弥と初心なシオンの組み合わせが見ていて微笑ましいですね。まったく進展しそうもなさそうで、初めの頃からすると、着実に前に進んでいるのですからもどかしさと甘酸っぱさが良い感じです。ローナの空回りっぷりはともかく、自覚したエルフのクロワールやド変態のエミルなどが猛攻をかけてくるのもシオンの刺激になっている気がします。まあ、大穴でシオンの母であるリディアのたゆんたゆんなボディが勝つ可能性もあるかもしれません。